有水晶体眼内レンズ挿入術とは?
近視の矯正方法は大きく分けて、眼鏡、コンタクトレンズ、手術があります。
手術にはエキシマレーザーを用いるLASIKやPRKが主流でしたが、眼内にレンズを移植する手術が新たに開発されました。
それが有水晶体眼内レンズ挿入手術です。
LASIKでは不可能難だった強度近視の方や角膜が薄い方、円錐角膜など角膜疾患がある方にも裸眼で快適な視力を提供できるように当院ではH19年11月からICLを開始しました。
ICLは所定の講習会及び実技試験に合格し、ライセンスを取得した一部の眼科専門医にしか行えない手術です。
有水晶体眼内レンズ挿入術には虹彩と角膜の間にレンズを挿入する前房型と虹彩と水晶体の間にレンズを挿入する後房型があり、当院では術後に虹彩炎などの眼疾患などが起こりにくくレンズ落下する危険性もないICLという後房型の手術を行っております。
ICL(有水晶体眼内レンズ)はスイスの会社が開発し欧州では1997年頃から、アメリカでは2005年に認可され欧米ではLASIKと同じように普及している手術です。
日本国内ではSTAR SERGICAL社製の近視用ICLが2010年2月、続いて同社の乱視用ICLが2011年11月に厚生労働省から認可承認され、当院ではICL行以来STAR SERGICAL社製のレンズを使用しております。
ICLはこんな方にお勧めです
- 近視の強い方
- 角膜の薄い方
- 角膜の病気でコンタクトレンズができない方
- LASIK等レーザーによる近視矯正手術が不適合と言われた方
LASIKやPRKとの違い
- 角膜を削らないのでまぶしさが出るなど光学的な症状が少ない
- 視力の安定が早い
- 水晶体と虹彩の間にレンズを挿入するので角膜障害の心配がほとんど無い為、極めて正確に近視、遠視、乱視を矯正できる
- 万が一、問題があってもレンズを取り出すことで眼を元の状態に戻すことができる
現在考えられる問題点と合併症
- 新しい手術方法なので長期的なデーターが少ない
- 移植したレンズが水晶体に接触し極まれに白内障を起こす可能性がある
- 眼内部手術の為、感染によるリスクが高くなる
当院ではこれらの利点・欠点をよく理解していただいた方に対してのみ慎重に施行しています。
手術までの流れ
①適性検査およびカウンセリング
あらかじめお電話でご予約して頂いた日時にご来院していただきます。
検査診察時間は約2時間です。
(手術をお受けになりたい方はこの日に術前検査を受ける事も可能です)
②術前検査
度数や眼球形状にあったレンズを決定する為に詳しい検査を行います。(約3時間)
眼底や目の屈折値を調べる為に眼底検査を行います。
そのせいで3~4時間眩しさを感じたり、焦点が合いにくくなりますので検査後、ご自身による車の運転はなさらないで下さい。
コンタクトレンズは術前検査の2~4週間前から完全に外していただきます。
(ソフトレンズは2週間前、ハードレンズは4週間前からになります)
③レンズの発注
レンズは患者様お一人お一人のデーターを元に発注、作成をいたします。
在庫がある場合は到着まで5日位、特注の場合は2ヶ月位かかります。
レンズ代として術前検査時に前金を頂きます。
注)オーダー後のレンズのキャンセルは出来ません。
手術が患者様の都合でキャンセルになった場合、前金はお返しできませんのでご了承下さい。
④手術
手術は日帰りのみで行っております。
手術の概要
ご予約
ご希望の方は必ずお電話でご予約のうえご来院下さい。
適性検査は院長 外来診察日のみです。